安心して生活を楽しむことができる住まいづくり 鹿児島住宅リフォーム推進協議会

事例紹介

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第23回「住まいのリフォームコンクール」

このところ,豪雨や台風のニュースが続き、私達が自然の猛威に晒されていることをつくづく思い知らされます。被災地の様子をテレビで目にするたびに、自分の家は大丈夫だろうかと心配された方も多いと思います。

近年では地球温暖化の影響で台風の勢力が強くなる傾向があると言われています。住まいに求められることは第一に安全ですから、地震や台風への備えを十分にしておきたいものです。

一方、このところ夏の猛暑は脅威になりつつあります。熱中症による健康被害も増加しており、多くの方が体調管理に苦労されているのではないでしょうか。熱中症は屋外での活動中に発症するように思いがちですが、65歳以上の熱中症患者の60%以上は自宅で発症しています。健康に暮らすためにも、住まいの快適性の向上が望まれます。

住まいのリフォームの優れた事例を表彰してリフォームを推進することを目的とした、(公財)鹿児島県住宅・建築総合センターの主催する「住まいのリフォームコンクール」は今年で23回目となりました。
今回はリフォーム工事の設計者と施工者から36件の応募がありました。審査委員会は平成25年10月4日に開催され、最初に各審査委員が複数の優秀作品を選考した後、選考された作品について居住性や機能性や安全性やデザインなどの面から審査を行い、合議により以下の入賞作品を選定しました。

鹿児島県知事賞

築20年のRC造住宅を大規模改修し、快適性の向上を図るとともに、太陽光発電と高効率設備によるゼロエネルギー化に取り組んでいます。
また仕上げ材や接着材に自然素材を用いるなど、健康にも配慮されています。
工事費が高額になっていますが、外断熱と窓の高性能化による高断熱化や、太陽熱利用の暖房・給湯・換気設備の導入、県産のスギ無垢材の使用など徹底しており、金額に見合った価値あるリフォームになっています。細部についても良く考えられており、質の高さが評価されました。

「20年目の省エネ・創エネ・健康リフォーム」 株式会社 深野木組

(財)鹿児島県住宅・建築総合センター理事長賞

築36年のマンションのリフォームです。マンションは改修が難しいというイメージを持っている人が多いですが、古いマンションでもここまでリフォームできることを示した優れた作品です。
生活動線を考えて収納スペースが工夫されており、使い勝手が良さそうです。
また室内に天然木を使うことで暖かみを演出しています。マンションのリフォームの可能性を示した点が評価されました。

「STYLE Reform ~限られたマンションの空間を明るく開放的に~」 すまいる城西((株)中山建設)

企画賞

石綿スレート屋根を、軽量で断熱性に優れたシラス瓦に改修しています。スレート屋根の建物は、設計時の屋根重量が小さいため、その改修には耐荷重の制限があります。
この住宅では軽量のシラス瓦を用いることで、屋根に表情を持たせるとともに、断熱性の向上も図っています。屋根シラス瓦は鹿児島県で開発された瓦です。
地元の建材を活用している点や、安全に配慮した石綿の除去工事が行われている点が評価されました。

「鹿児島の宝「シラス」を用いた屋根材」 有限会社 瀬戸口屋根工業

企画賞

キッチンとリビングダイニングのリフォームです。壁で仕切られたキッチン周りの空間は閉鎖的な雰囲気になっていたようですが、リフォームで壁を取り払った事で、明るく開放的な空間に生まれ変っています。
構造上の制約で、柱と筋交いは残っていますが、それをデザインの一部として見せることで開放性を持たせることに成功しています。
大きなリフォームではありませんが、施主さんの希望を実現した優れた事例です。

「家cafe気分」 日本ガス住設 株式会社

企画賞

築30年の鉄骨造住宅のリフォームです。バリアフリーや断熱改修などの機能面だけでなく、空間構成や外構工事も含めクオリティーの高さが評価されました。
施主さんとの打ち合わせ回数も多く「施主さんの要望をできるだけ反映させた」という言葉に説得力があります。
空間にゆとりが感じられ、大規模改修の優れた事例として選出されました。

「ずっと、快適に、かっこよく ~S邸刷新計画」 リブ・デザイン研究室

奨励賞

終の棲家として購入した築30年の中古住宅のリフォームです。老後の暮らしを考えて、水周りの使い易さや快適性能の向上に配慮されています。
また広いLDKを設けることで明るく開放的な空間になっています。コストは抑えつつ、長く暮らしてゆくために必要な改修はしっかり行っています。
古い中古住宅の活用例として参考になります。

「夫婦で穏やかに暮らす 終の棲家」 有限会社 イヤダニ工務店

奨励賞

以前は店舗住宅だったという複雑なプランをもつ築35年の住宅のリフォームです。間仕切りが多く光が入りにくい和室部分が、リフォームで明るく開放的なリビングに生まれ変わっています。
家の弱点となっていた空間が、セールスポイントと言えるような魅力的な空間になっており、この点が評価されました。

「自然と家族が集まる憩いの空間」 住まいコンシェルライファ国分

奨励賞

築33年の木造住宅のリフォームです。改修前は狭く仕切られ天井も低いことで圧迫感があったようですが、全面的な改修により、開放的な空間を実現しています。
そのためには補強梁を設置するなど構造的な工夫が必要であり、梁の見せ方も含めその考え方が評価されました。
解体・新築建て替えとの比較でコストの観点からも参考になります。

「世代を超えて永く住み継げる家」 株式会社 丸三建設工業

審査講評
住まいのリフォームコンクール審査委員会
    委員長 二宮秀與(鹿児島大学理工学研究科教授)

過去の「住まいのリフォームコンクール」

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